「腰痛と肩こり改善のためのストレッチ&エクササイズ」全6回、いかがでしたか。
腰痛に関しては、日頃の仕事や生活の中で固く緊張してしまったお尻やももの後ろ等、腰痛に関連のある筋肉をセルフストレッチで柔らかくほぐすことで疲労物質を取り除き、血流を良くして腰痛の改善を図りました。 そして腰周りの筋肉が十分ほぐれたところで、その腰のいい状態を常に保つために、仕事の合間の短い時間でも行える簡単なエクササイズで今後の腰痛の予防に努めていただきました。 また、肩こりに関しては、日本テレビ系「世界一受けたい授業」の番組中でも紹介されたコンディションストレッチを行うことによって、普段あまり意識することのない肩甲骨周りを動かすことによって、肩の一部分だけの筋肉にストレスがかかることを無くして、疲れを感じにくい体作りをすすめました。 介護の現場では無理な姿勢や作業が長時間続いたり、どうしても身体を酷使しやすい環境にあります。普段からご自身で意識し、無理のないペースで出来るストレッチとエクササイズをご自身のペースで続けることで、毎日の生活の中で身体のケアを行っていくことが大切です。 身体をいい状態にすることで、精神的なストレスも緩和でき、介助の際にも身体に負担を感じずに作業を行うこともできるでしょう。 次号から新シリーズスタート これまでの6回では、介護の現場で働く方々の身体のケアと、腰痛や肩こり等の働いていく上で起こる身体の不具合の予防ということで話を進めてきました。 まずは、いい身体の状態を作ってあげて仕事に臨んでいただきたいと思います。 そして、これからの全6回の中では、介護の必要な方を抱き起こしたり、重い荷物を持ち上げたりといった様々なシチュエーションの中で、介護の現場でスムーズに仕事を行えるように具体例を挙げながらトレーナーの視点から見た効率的な身体の使い方や介助の仕方、またそれを行う際に使われる筋肉を意識することが大事なので、ポイントをしぼって効率よく筋肉を強化するエクササイズもご紹介していきます。 次号からの新シリーズにご期待ください。
ゼロからのスタートながら、法人設立から5年で特別養護老人ホームを開設
多角的な運営とサービスの向上により経営基盤を強化 先々代が地元で起こした事業受け継いでいた藤巻氏が、介護の世界に乗り出したのは、高齢化が進む地域の実態に危機感を感じたことが始まりだった。現在社会福祉法人れんげ福祉会が運営する「銀松苑」は、特別養護老人ホーム(特養)だけでなく、ケアハウス、デイサービスセンター、ヘルパーステーション、居宅介護支援事業所に地域交流スペースを備えた地域密着型の複合施設だ。その所在地である長野県大町市南部の常盤地区は、当時から高齢化率が30%を超えながら、高齢者向けの福祉施設がない地域であり、必要性は目に見えていた。 そこで、介護施設を立ち上げようと土地を持つ祖母に相談したところ、「土地は寄付するから地域への恩返しのつもりで、利益を追求するのでなく、すべて寄付でまかなうように」と言われたという。 藤巻氏は祖母の言葉を守り、利益を追求せず、地域貢献と継続を目的に社会福祉法人を設立。当初から、地域で最も必要とされている特養を開設したいと考えていた。しかし、県の担当者から「特養は、素人がいきなり運営できる施設ではないので、実績を積んでからということにしましょう」と言われたという。 その代わり、実績ができたら開設するという内々の約束の上、まず2002年にデイサービスとケアハウスをスタートした。翌年には居宅介護用のヘルパーステーションも立ち上げ、2007年、念願の特養の開設を果たした。 藤巻氏は、このような多角的な運営について次のように語っている。「特定のサービスだけでは、制度改定などによってその分野の需要が減った場合、対応できません。サービスを広げることによってそのような事態に対応できるようにしました。また、この地域の人々は奥ゆかしく、なかなか自分からサービスを利用しようとはしません。そこで、たとえばまずは居宅介護から始め、気に入ったらデイサービスを使ってもらう、身体機能が落ちたら、ケアハウスや特養を利用してもらうというように、多くの選択肢を用意することで、自分にあったサービスを利用してもらいたいと考えました」 もうひとつ土地柄として、一度信頼すると、とことん信頼してもらえるという風土がある。ただし、逆に言えば、一度信頼を損ねるとそのイメージを払拭するのは並大抵ではない。そこで、各施設での利用履歴などを他の施設でも利用できるよう、現在データの連係を図っている。「利用者の方が、何度も同じことを言わなくても済むようにして、サービスの向上を図ります」(藤巻氏)
医療と介護をつなぐケアマネに求められるオールマイティな素養
医療と介護の連携──ケアマネの苦手意識を払拭することが第一 「ケアマネジャーの資格を取ったとはいえ医療職出身なので、福祉関係の制度や考え方をまったく理解していませんでした。ともかくサービスが滞ることなく、安心して利用してもらえるようにすることに専心していました」。末次氏は、居宅介護支援事業を始めた当時をこう振り返る。 末次氏は、安藤内科・循環器科医院の開院と同時に北九州中央病院のICU看護師長から転職した。院長から強く請われてのものだったが、訪問看護サービスを行うことを条件にした転職だった。訪問看護を続けていく中で、介護者である家族の負担が大きいことを実感、97年に院長に強く要望してリハビリと介護のためのデイケアサービスを立ち上げた。当初、定員10人でスタートしたデイケアは、介護保険制度スタートとともに定員20人に拡大してきた。 末次氏自身は、「訪問看護やデイケアで患者さんに関わってくると、ケアマネジャーとして在宅での生活支援をしていく必要がある」という思いから、第1回の介護支援専門員実務研修受講試験で資格を取得した。その後、日本ケアマネジメント学会の認定マネジャーとなり、現在は主任介護支援専門員として門司区のケアマネジャーのスーパーバイザー的な役割を果たすとともに、門司区介護サービス事業者連絡会の会長も務めている。 末次氏がケアマネジャーの仕事を始めて感じたことは、医療系出身であるがゆえに要介護状態の背景となる疾病管理や機能訓練などを優先しがちになり、利用者の生き甲斐を考えるといった福祉的な視点がなかったことだという。 「例えば、福祉系出身のケアマネジャーは利用者の生き甲斐作りを重視して趣味活動などを考えますが、私にはそうした福祉的な意味でのQoLを高めるという視点が少なかったと感じます。その頃に助けてもらったのが、ケアマネジャーのグループでした。福祉職出身のケアマネジャーからアドバイスを受け、勉強させられることが多々ありました」(末次氏)。 その反面、現在圧倒的に増えた福祉系出身ケアマネジャーから医療的なアドバイスを求められることが少なく、苦手意識をそのままにしている傾向があると末次氏は苦言を呈する。 医療と介護の連携の重要性は、医療および介護にかかわる誰もが認識しているといっていい。医療と介護との連携では、かかりつけ医とケアマネジャーとがキーパーソンである。かかりつけ医とケアマネジャーとが連携を図ることによって、利用者・患者は安心した在宅生活が送れるようになる。ところが、実際にはその連携が直線的に進んでいかないのが現状という。その1つの原因として、ケアマネジャーが医師や看護師とのやり取りを苦手として、密接なコミュニケーションを欠いているという指摘もある。 「医師やケアマネジャー、ソーシャルワーカーなどが集まって医療と介護の連携に関してグループディスカッションをやると、いつもケアマネジャーが医師から指摘されるのは、『病院に足を運んでいない』ということ。一方、ケアマネジャーからは、『会いに行っても何を聞いたらいいかわからない、医療的な話が理解できない』という声がとても多い。もちろん、医療機関に連絡をとっても忙しいという理由で時間を作ってもらえないという話も多いのですが、なかには話に来てほしいというドクターがいるにもかかわらず、そこへも足を運んでいないケアマネジャーがいることは非常に問題です」(末次氏)と嘆く。 末次氏はケアマネジャー成り立ての頃、自分に不足している知識や考え方について積極的に仲間に助言を求めた。同様に、「ドクターとのやり取りでどうしたらいいかわからなければ、いつでも聞きに来てほしい。わかることは教えますし、ドクターと話をすることが不安なら同行してもいい。ともかく自分自身でアクションを起こしてほしい」(末次氏)と訴える。




