やまさん 介護職 60歳代 男性

通所介護事業所長の資質とはどのようなものでしょうか?

サラリーマンを40年退職して第2の人生として人間とかかわれる仕事をしたと思い介護の世界へ入りました。
いろいろな介護ボランティアを経験して3年前に新期立ち上げのデイサービス(15人規模)のスタッフとして入所しました。そして今般所長職をやってくれないかとの相談を受けました。デイサービスでの実績・経験の浅い自分としては、人の上に立って何かをやる性格ではないのですがデイサービスの所長職に必要な資質とはどのようなものが大切かお聞きしたいと思いメールいたしました。ご指導よろしくお願いいたします。

白木裕子 先生からのアドバイス
通所介護事業所長の資質とはどのようなものでしょうか?
「資質」よりも、「役割」が何であるかを考えてみてください。まずは、利用者さん・ご家族・スタッフの声に耳を傾けることが大切だと思います。

ディサービスの所長としての資質についてお問い合わせですね。
 
ご相談者の方はサラリーマンとして40年のキャリアをお持ちで、その上、ボランティアなどにも参加されて介護の仕事に就かれたとの様子ですね。
人生のセカンドステージを介護の仕事で頑張ろうと思われている気持ちがとても伝わります。
 

今回、所長への就任依頼があり、お引き受けするか、考えていらしゃるとのことですが、ご相談者さんがお考えのように所長の役割はとても重要だと思います。
 

所長さんとしての役割は何なのでしょうか?
 

「資質」よりも、「役割」が何であるかをまず考えてみたらどうでしょうか?
ご自分が担う役割はなんだろうか?と。大げさに言うならば、ミッションは何かですね?
 

例えば、
利用者さんにとってデイサービスへ行くことに楽しみを持てるようなデイを目指すこと?
安全に送迎や入浴などのサービスを提供してあげられること?
事業所スタッフの離職率を少なくすること?
それぞれの利用者さんやそのご家族の介護の困った、生活の困ったの相談にのってあげられること?
書類作成や管理などがきちんと出来るようにスタッフに指導すること?

など、たくさんあると思います。
 

しかし、ご相談者の方の今までの人生や仕事を40年やり遂げた事も含めて、これらは、今までの職歴や人生の経験ですべてご経験していらしゃることではないでしょうか?
 

私は、所長の役割は、どれだけデイのスタッフが活き活き仕事に打ち込み環境を提供することが最も大切なことではないだろうかと考えます。スタッフが活き活きしていない所に良い介護ができるのでしょうか?スタッフが行きたくなる会社・ディでなければ、利用者さんもつまらない所になるのではないでしょうか?
 

そのためには所長としてでんと構えるよりも、スタッフを側面的に支援をすることが所長の役割ではないかと思います。その点ではご相談者の方はボランティアのご経験もあるようなので
ご自分が側面して支援者にまわられることも充分に理解できる方だと思います。
 

また、組織運営の中で所長としての大切な役割に、次世代の所長を育てることもあるではないでしょうか?人の上に立つという発想よりも、自分より若い人たちと一緒に利用者の方々がまた、来たくなるディサービスとはなんだろうか?などとテーマをみつけながら、スタッフと一緒に作ることを目標に所長という立場をお考えいただけると良いのではないでしょうか?
 

3年間デイサービスにてスタッフとしてお働きなられた経験や働き振りから、ご相談者さんに
依頼されているのだと思います。ご自分がスタッフとして働いていて、ご自分の意見や思い、気づきなどを所長さんは耳をかたむけてくれていましたか?
 

まずは、利用者さん・ご家族・スタッフの声に耳を傾けることが大切だと思います。
所長は上に立つものだという発想ですと、どうしても上から目線になり、発言内容も指示的になるかもしれません。皆さんの声を聞きながら、利用者さん・ご家族・スタッフとよりいっそう 良いデイサービスを目指していただきたいですね。
 

介護は『人が人を支援する仕事』です。肩書きが仕事をするのではありません。
まずは、自分のスタッフを大切にできなければ、高齢者を大切に出来ないと思います。
 

所長が一人でデイの運営ができるのではありません。
是非とも、スタッフとのコミニュケーションを大切にして、何でも相談できる関係作りから始めてみてはいかがですか?そのためには、ご相談者さんの自己研鑽がとても大切になります。
様々な研修会に参加して同じ立場の仲間を作るなど、他のデイとのネットワークを作りながら、刺激を受けることも良いと思います。