ケア記録の蓄積で、ノウハウ共有と事務作業負担軽減を実現し介護サービスのさらなる向上を目指す

ケア記録の蓄積で、ノウハウ共有と事務作業負担軽減を実現し介護サービスのさらなる向上を目指す

上山 眞照 氏|社会福祉法人 隆徳会 特別養護老人ホーム サニーヒル横浜 施設長

サニーヒル横浜では、開所と同時に、ケア記録支援ソフト『すぐろくDS』+『施設介護情報システム』を導入、稼働させている。煩雑な事務処理を減らすと同時に、標準化された介護記録が職員による情報のギャップをなくし、さらなるサービス向上につながっている。

ケア記録の蓄積で、ノウハウ共有と事務作業負担軽減を実現し介護サービスのさらなる向上を目指す
社会福祉法人 隆徳会 特別養護老人ホーム サニーヒル横浜
2009年に横浜市内にオープンした特別養護老人ホーム サニーヒル横浜は、ITの活用によるサービス向上に積極的な社会福祉法人 隆徳会が運営する施設だ。 地域密着をモットーに、入居者が安心して自分らしく暮らせる個別ケアを心がけている。

地域重視の施設運営で職員の定着を図る

 2009年7月に開所した特別養護老人ホーム サニーヒル横浜(以下、サニーヒル横浜)は、横浜という大都市近郊にありながら、緑豊かな自然に囲まれている。周辺には野菜畑などもあり、夏はトマトやキュウリの収穫、秋はイモ掘りなど、入居者が季節を楽しめる環境の良さが特長だ。現在は、130人の入居者と、定員20人のショートステイサービス利用者を対象に、心尽くしの介護サービスを提供している。 

  【 施設長 上山眞照氏 】

  【 施設長 上山眞照氏 】

施設を運営する社会福祉法人隆徳会(以下、隆徳会)の事務局長の山崎憲司氏によると、隆徳会では、特に地域に密着した運営を心掛けているという。「介護施設の運営は、地域の理解を得て、地域との良好な関係を築けて、はじめて継続的に上手くいくと思います。当会の施設は、入居者の多くが地元の方です。職員も地元からの雇用を優先しています。地域に根付いて貢献できる施設づくりに努めています」と山崎事務局長は語る。
 
 1998年に開所した同会のサニーヒル横須賀では、横須賀市社会福祉協議会の地区ボランティアセンターに対して施設内の部屋を提供し、地域の相談窓口やボランティア活動の打ち合わせなどに毎週利用されている。「横浜でも同様に、地域の方々との交流を深めていきたいと考えています」と山崎事務局長が続ける。
 
 この地域重視の考え方は、介護職員の定着というメリットももたらしている。職員の離職率が高い介護業界の中で、サニーヒル横須賀では、開所当時からの10年以上勤務を続けているスタッフも多いという。新しい横浜の施設でも、介護スタッフの定着は最大の課題だ。
 
 サニーヒル横浜の副施設長である山崎 美香氏は、「良い介護サービスには良い職員が必要不可欠です。横須賀では長く勤めている方が多いので、助かっています。横浜でも皆さんに長く勤めていただけるように環境整備を進めたいと思います」と語る。
 
 山崎事務局長も「介護保険制度がスタートしてから、施設を選択する目が非常に厳しくなっています。入居者それぞれに合わせたサービスの提供や、安全面への配慮など、我々は利用者のニーズにお応えできるように努力しています」と口を添える。
 
 一方、本来の入居者へのケアの仕事以上に、自治体への提出書類作成などの作業が、現場スタッフにとっては大きな負担になっているそうだ。 山崎副施設長は「社会福祉施設は、行政の指導に基づき、さまざまな施設整備が必要なのですが、そのための書類をそろえるのが本当に大変なのです。ひとつの書類を提出する際も、過去数年間にさかのぼって記録を探し出し、それらを手書きで複写し、決められた書式で作成しなければなりません。場合によっては、何人もの職員が数日にわたり、その作業に忙殺されること
もありました」と事情を明かす。

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