“健康と癒やし”をテーマに新感覚のデイサービスを提供

“健康と癒やし”をテーマに新感覚のデイサービスを提供

本村武彦氏|デイサービスセンター ブンゴヤ・ファインケア豊 事務長・生活相談員

ブンゴヤ・ファインケア豊は、天然温泉の展望浴場やカラオケルームなどを備えたユニークな施設環境でデイサービスを提供する。温泉プールを利用した水中運動や歩行訓練、7種類のマシンを使用したパワーリハビリの実施など、機能訓練を主として自立支援、介護予防に力を注いでいる。介護報酬改定に伴い減収を余儀なくされた同施設だが、職員全員が経営意識を持ち、利用者増によって収益回復を目指す。

“健康と癒やし”をテーマに新感覚のデイサービスを提供
デイサービス ブンゴヤ・ファインケア豊
大分県の大手薬局、ブンゴヤ薬局グループが介護事業展開の一環として2004年に開設。1階に一般の人も利用できるレストラン、2階にパワーリハビリ機器、デイサービス専用食堂、カラオケルーム、3階は介護予防と交流のためのフロア、4階に温泉プールと展望温泉浴場を備え、「リゾート感あふれるくつろぎの空間」を提供する。

サービスの質向上に欠かせないケア記録の共有・活用

int015_bungoya_dsブンゴヤ・ファインケア豊では、多くの利用者の管理、サービス提供管理に開設時からワイズマンシステム(デイサービス管理システム、ケア記録オプション)を導入し、2009年にはワイズマンASPサービスを運用している。同時に、ニンテンドーDSを用いたケア記録支援ソフト「すぐろくDS」を利用し、スタッフの記録業務の効率化を図ってきた。
 
「介護用品の販売でデイサービスセンターを回っていとき、多くの施設で利用者様が帰ったあとに職員が実績やケア記録に追われ、残業している姿を見ていました。多くの利用者様に対して、職員の事務業務を効率化するためには、システムの活用が必須と考えていました」(本村氏)と、ワイズマンシステムとすごろくDSを開設時から運用してきた経緯を述べる。ただ、当初、ニンテンドーDSを利用することを聞いたとき、本村氏は「孫が遊んでいるゲーム機で大丈夫なのか」という不安を抱いた。しかし、実際に記録業務に利用してみると、非常に手軽で、かつ信頼性が高いことを実感したという。そして、なによりも子どもの頃からゲーム機に親しんできた若い職員が何の抵抗もなく使いこなしていることが、ケア記録の利用度を高めたと評価している。
 
ブンゴヤ・ファインケア豊では、それぞれの業務の担当者が実施・ケア記録を入力するのではなく、バイタルサイン入力担当、プール実績入力担当、特記事項入力担当など、その日ごとに記録業務を分担し、集中して入力している。グループ分けした70人以上の利用者に次々とサービス提供していかなければならず、その都度担当者が入力作業を行うことが不可能からだという。「送迎担当をしない職員が、午後のおやつの時間頃から入力業務を分担して開始し、送迎担当者が戻ったときには作業か完了しています。プール、パワーリハビリ、入浴などサービス項目が限られているので、事前に実施内容を登録しておき、選択するだけで入力できるため、非常に効率的な記録作業ができます」(本村氏)。
 
int015_bungoya_kiji2特にケア記録で本村氏が重要視しているのは、特記事項だという。特記事項はキーボード入力せざるを得ないが、利用者ごとに1日、どんな様子であったか詳細に記録することを励行している。入力された特記は、終礼時に担当者がすべての利用者について読み上げ、職員全員が情報を共有しているという。「利用者様のその日の状況を全員が把握しておくことは非常に重要で、それがサービスの質を高めることにもつながると考えています。休みだった職員には、翌日の朝に必ず特記に目を通すよう指導しています」(本村氏)。利用者の状況を把握し、それを基に利用者ごとにどのようにサービス提供していくか全員で検討する際の重要なデータが、ケア記録だと本村氏は強調する。
 
また、実績の集計、全体記録の帳票が即座に出力できることも本村氏は評価する。グループの担当者会議に集積する際には、2カ月分を出力して持参し、報告するときの資料としている。普段は現場業務に携わらない本村氏にとって、全体記録が利用者動向や事業分析の重要な資料になっているという。
 
介護報酬改定によって減算された分を利用者を増やすことでカバーすることも計画しているブンゴヤ・ファインケア豊。それに伴う利用者管理業務の負担増をいかに抑えていくかが課題となる。システムによる支援が、ますます要となってきそうだ。

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